百穴温泉1


埼玉県にある混浴温泉。
東京からいちばん近い混浴ってのがウリなんだけど、すごいことになってるよ、ココ。
ネット上での評判は「普通のカップルの入浴は注意要」「女性の入浴は覚悟して」などとワーニングを促すものばかり。
かなり難易度の高い、ディープな混浴と見受けられます。
行くっきゃないでしょ。
では、詳細をご案内しましょう。

 
 

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【注意】現在、閉鎖中らしいです!(2015年2月現在) 

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建物は、公民館のような味もそっけもない造り。
駐車場には車が溢れかえっており、東京ナンバー、千葉ナンバーなどもちらほら。
けっこう広域からお客さんが集まってるようです。

かなり味わいのあるロビー。
受付カウンターに水槽が置かれているが、コケが生えてて全面ミドリ色。
熱帯魚が泳いでいるのだが、影しか見えなかった。
受付には誰もいないので

「すいませーん!すいませーん!」

と大声で係員を呼んだ。
しばらくすると、おばちゃんがローテンションで「はい、はい」とやってきて、お勘定。
入場料1500円にタオル代200円と、けっこう良いお値段。
脱衣所のロッカーには鍵が付いてないから、財布を預けてくれとのこと。
クレジットカードなんかも入ってるから、少々不安だったけど、なすがまま渡しました。



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年期の入った廊下をあるいて、浴場へむかう。
まるで合宿所みたいな雰囲気だ。



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洗面台もこんな感じ。






●いざ、混浴へ突入だー!

すごいんです、浴場の年期の入りっぷりが。
屋根はアーチ状にトタンで覆われているんだけど、泥かなんかがこびりついてます。
壁は黒ずみ、窓は白いスプレーで塗りつぶされています。
浴場の真ん中には、熱帯植物が植えられており、南国気分を盛り上げてくれます。
廃墟好きにはたまらない。



百穴温泉1
▲図示するとこんな感じ。湯船のフチにぎっしりいる。

湯船は2つ。
20人くらいが入れる大きなものと、10人サイズの岩風呂です。
僕が入ったときには男性だけ、20名ほどが湯船に浸かっていました。
20代の人も2、3人いますが、ほとんどは40代~50代。
ほとんど誰も話していません。
ただただ、みんな、1点を凝視しています。

ん?何を見てるんだ?

と視線をたどると、その先には1つのトビラ。
女性の浴室に繋がっているトビラです。
この混浴風呂に、女性が入ってくるとしたら、そこからです。
だから、みんな、そのトビラを見ているわけです。

な、なんだ、この光景は。

約40の瞳がトビラに釘付けです。
こんなにも開かれるのを待たれてるトビラが、分娩室以外にあったなんて。
なお、長湯が出来るよう、お湯はかなりぬるいです。
みな、湯船のふちに座り、半身浴の状態でじーっと女性の入室を待つのです。
試されるのは忍耐力。
僕も、みなさんに習って、腰までお湯に浸かってトビラを睨みつけます。

待つこと20分。

…ギ、ギギギ

ついに、トビラが開かれました。

「うわーーーっ、いっぱいいるーー。 すごーーい。」

とテンションの高い女性が入ってきました。
年齢は30代後半~40代前半ぐらいでしょうか。
ショートカットでスタイルのいい女性です。



百穴温泉
▲図示するとこんな感じ。肌色が男で、鬱血したようなピンクが女。

女性が入ってきたら、すかさずトビラの一番近くに座っていた男性が

「どうぞ、どうぞ、お入りください」

とエスコートをしています。
おーっ、なるほどなるほど、そういう役割の人がいるのか!
さっそく4人の男が、女性を取りかこみ世間話を始めています。
「どこから来たの?」「ここは初めて?」
などと、案外、普通の会話です。
他の男たちは遠巻きに、それを眺めています。

しばらくすると、僕は、ある規則性に気が付きました。
女性から遠くにいる人は、いったん身体を洗うため、シャワーへと向かいます。
そして、すぐ湯船に戻ってきて、女性がよく見える位置へとポジションチェンジするのです。
みなが、その行動を繰り返すうちに、女性を中心にして、男性の円が形成されていきます。まるで磁場。



百穴温泉2
▲20分もすると、こうなります。

ひとたび磁場が形成されれば、あとは穏やかなもの。
中心部の数名が雑談をしています。

なかなか動きがないまま、さらに待つこと20分。

…ガチャ

ふたたびトビラが開きました。
さきほどまでザワザワしていた浴室内が、一気に静まり返ります。
緊張の一瞬です。
40の瞳がトビラを見つめます。

しかし、入ってきたのは60代とおぼしき派手めの女性。
一同に、ほのかな失望感が走りました。
誰も声には出しませんが、失望感というのは空気で分かるものです。

その新規女性は、石風呂のスミに入りました。
すると、また徐々に男性の規則正しい移動がはじまります。
そうです、シャワーからのポジションチェンジです。
60代の女性には、60代の女性なりの需要があるようです。
やがて2人の女性を中心に、2つの円が出来上がりました。
2つの磁場はお互いに影響を及ぼすこともなく、平和な関係を築きあげていました。

なんだかんだで湯船に1時間浸かり、のぼせてきました。
それ以上粘っても特殊イベントは起こりそうになかったので、僕は退室。
40畳はあろうかという大広間へ移動しました。
近くに座っていた常連とおぼしきおじさんに話しかけてみます

僕:「みなさん、常連なんですかねー?」
客:「今日来てるのは3分の2が常連客だな」
僕:「何時くらいからいるんですか?」
客:「だいたいみんな12時くらいに来て、閉館の21時までいるよ

マジか、1日中いるんだ。
大広間には20個くらい机が置かれてるんだけど、ほぼ全て荷物で場所取りされているのは、1日中いるからなんだね。広間の中心では男女7人くらいのグループが談笑しているので、常連同士でのコミュニティーも形成されているようです。こういう世界もあるんだなー。

僕:「いつも浴場はあんな感じっすか?」
客:「今日はおとなしい女性ばかりだったのでハズレだよ。当たりの日は※※してくれたりするんだぜ。まあ、お兄ちゃん、おいしい思いしたいんなら通いつめることだな」
などとアドバイスを頂きました。



【総括】

「並大抵の珍スポットじゃあ刺激が足りないぜ」って人には、激烈オススメです。
あなたの知らない世界がそこには広がっています。オススメ度は星5つ。




「H温泉」の情報
オススメ度:★★★★★
アクセス:車で
住所:
電話:
営業時間:10時-21時(日、祝は19時まで)
定休日:月
予算:入浴料1500円
関連URL:特になし

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【注意】現在、閉鎖中らしいです!(2015年2月現在) 

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